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車椅子の日常点検箇所 3選③

それでは日常点検箇所の最後に【キャスター・介助ブレーキの緩み及びグラつき】について紹介していきます。

車椅子には自転車のように前輪と後輪がついておりますが、自転車と同じくタイヤと呼ぶのは主に後輪のことで、前輪はタイヤではなくキャスターと呼びます。

このキャスターは、車椅子本体に直接取付けられているわけではなく、本体とキャスターを繋ぐ【フォーク】と呼ばれる部品によってその役割を果たします。

簡単に言えば、前輪キャスターと本体を繋ぐフォークがあるお陰で、キャスターは360°クルクルと回転することができ、車椅子の小回りや利便性を上げているというわけです。

ですがこのフォークもまた、緩みやすいと言われている箇所として知られています。

キャスターは車椅子を持ち上げない限り常に地面と接地しているため、走行中に外れてしまうということは事例として少なく思えますが、それでも決して起こり得ないとは言い切れません。

段差やスロープ入口付近に差し掛かった時、ティッピングレバーを足で踏んで前輪を持ち上げるのが一般的ですが、その際はキャスターが地面から浮き上がるために、緩んだフォークがキャスターごと一緒に外れてしまうことは十分に考えられます。

そして厄介なことに、このキャスターを接続するフォーク部分の留め具は、メーカーや機種によって様々であり、一概にどの部品をどのようにして止めれば良いのか、ここで記述することは困難となります。

ではどのように点検すれば良いのか。


キャスターはフォークに固定されているため、先述しました通りここを持ってもクルクルと回ってしまうだけで点検にはなりません。

したがってキャスターではなく、フォークと車椅子本体の接続部を確認して下さい。手で動くようなことはありませんので、しっかりと固定されていれば大丈夫です。

留め具の位置がわからない、位置はわかっても留め具に合う工具がない。など、何かお困りの時は一度当社にご連絡下さい。お力になれることがあるかもしれません。

そして最後に介助ブレーキについてですが、こちらは先に事例から紹介致します。

介助者様が下り坂にて、スピード調整のためにブレーキを掛けながら走行していると、突如として介助ブレーキのワイヤーが断線。ご利用者様がバランスを崩し、危うく転倒しかけるという事故が発生しました。

幸いなことに、上記の事例では断線は片方のみに留まり、もう片方のブレーキはしっかりと作動していたため大事には至らなかったようです。

長らくご使用されている車椅子をお持ちの方は、一度お手元の介助ブレーキを引いてみて下さい。ブレーキ根元部分から1cmほどブレーキワイヤーを確認することができます。

断線前のワイヤーはこの箇所が捧ぐれていたり、束になって捻れているワイヤーの内数本が切れているなど、なんらかの異常が確認できます。


全ての車椅子に当てはまることではありませんが、この箇所がよく断線する箇所であるというのが介護用品を取扱う業者様の間では広く認知されているようです。

そして、仮にこの箇所ではなかったにしても、ご使用前にしっかりとブレーキが作動するかどうかの確認をすることが大切であり、事故を未然に防ぐ予防線となります。

献身的に介護に励むご家族や介助者様は、どうかご利用者様の御身体をこのような事故から守っていただきますよう、日々の点検を心掛けて下さい。

以上、日常的に行った方が良い車椅子の点検箇所3選のご紹介でした。

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